中国ドラマ『北上广依然相信爱情』を中国語字幕で視聴していると、
思わず「それどういう意味?」と気になる言葉に出会うことがあります。
そこでこの「中国ドラマで学ぶミニ中国語」シリーズでは、知っているとストーリーやキャラクターの理解がぐっと深まりそうな言葉の意味や使い方、ニュアンスをメモしていきます。
今回のミニ中国語は “ 本事(běnshi) ”。
一体どんな意味なのか、一緒に見ていきましょう!
(可能な限り調べて書いておりますが、プロの翻訳家ではないため、セリフの日本語訳は大意を捉えるための参考程度としていただければ幸いです。プロの翻訳家の方々を心から尊敬致します✨)
本事(běnshi)の意味|実力/腕前
中国語の「本事(běnshi)」は、日本語にすると「腕前」「実力」「やり手」といったニュアンスに近い言葉です。
単なる知識や資格ではなく、実際に物事をやってのける力を強調するニュアンスで使われることが多いのがポイントです。
ドラマでの”本事”の使われ方💡
第1話、ブライダル会社”易结婚礼”の総監・王茂が、出社前の交通事故で揉めに揉めた相手・黄依然は、まさかの出社1日目の新入社員で部下だった。王茂はオフィスで上司に彼女を紹介されるも穏やかに話ができるはずもなく、ブチギレて自室から出てきます。慌てて追いかける黄依然。彼らのドタバタ劇は事故のことを知らない同僚たちからも注目の的に。そんな中、噂好きの李大宝が真っ先に口を開きます。
这姑娘有点本事啊
Zhè gūniang yǒudiǎn běnshi a.
「あの新人、なかなかやるじゃん。」
その後、「今後どんな新人が来ても、彼女の記録(※)は破られないぞ。」といった表現が続きます。 ※入社してすぐに王茂を激怒させた、という最速記録
からかい70%、関心30%のような李大宝お得意の”余計なひと言系フレーズ”です。
”本事”よくある使い方
① 能力・実力
他很有本事。
Tā hěn yǒu běnshi.
彼はとても実力がある。
② 挑発・皮肉っぽい言い方
你有本事就自己做!
Nǐ yǒu běnshi jiù zìjǐ zuò!
直訳:実力があるなら自分でやれ
👉 できるもんなら自分でやってみな!
中国ドラマでよく聞く”本事”フレーズ👂
①有本事你就…(できるもんなら〜してみろ)
②真有本事(本当にやるな)
③没本事(甲斐性がない)
- 人を評価するとき
- ケンカのセリフ
- 皮肉
この3タイプで出てくることが多いようです。
中でも有本事你就……は「そんなにできるなら○○してみろよ」っていう、ちょっとケンカ腰の定番フレーズ。ドラマで出会った時には要チェックです👂
「本事(běnshi)」,「能力(nénglì)」,「本领(běnlǐng)」の違い
① 能力(いちばん普通)/3つの中で一番ニュートラル。履歴書・会社・評価などで普通に使う。
例
他工作能力很强。
彼は仕事能力が高い。
ニュアンス
- スキル
- 知識
- 判断力
などスペック評価。
感情はあまり乗らない。
② 本事(口語の人物評価)
これがドラマでよく出る。
例
他很有本事。
あの人はやり手だ。
ニュアンス
- 問題を解決できる
- 世渡りがうまい
- 行動力がある
つまり
「結果を出す人」という人物評価に繋がりやすい
主観が入りやすいのも特徴👇
▶︎褒め
他真有本事。
あの人ほんとやるな。
▶︎挑発
有本事你自己做!
できるもんなら自分でやれ!
③ 本领(実力者)
これは少し硬くて重い言葉。
例
他有真本领。
彼には本物の実力がある。
ニュアンス
- 修練
- 長年の経験
- 特別な技
つまり
プロの技量。
例えば
他本领高强。
彼は非常に高い技量を持つ。
同じ「能力」を表す言葉でも、ニュアンスには次のような違いがあります。
有能力 → 能力がある
有本事 → やり手
有本领 → 本物の実力者
中国の友人に聞いてみたよ💡
この中国語の辞書では「本事=能力」と説明されることが多いですが、他の似た言葉と、実際の会話ではどのようにニュアンスが異なるのでしょうか?
少し気になったので、中国の友人に、次の3つの褒め言葉ならどれが一番嬉しいか聞いてみました。
①你真有能力
②你真有本事
③你真有本领
すると、
- 同僚との会話なら①「你真有能力」が一番嬉しい
- 親戚など親しい関係なら②「你真有本事」もアリ
- ③「本领」は日常会話ではあまり使わない
という答えが返ってきました。さらに、「こんな場面で使うよ」という例文も教えてくれました。
你真有本事 の例:
你的工作挣钱真多啊!你真有本事!
(そんなに稼いでるなんてすごいね!腕前があるね!)
→「腕前がある」「やるじゃん」というニュアンス
你真有能力 の例:
你的设计得到客户认可,你真有能力。
(君のデザイン、クライアントに認められたね。能力あるね。)
→ 能力を発揮して成果を出している感じ
辞書だけでは分かりにくい、こうしたニュアンスの違いも面白いところですね。
まとめ
中国語の「本事(běnshi)」は、腕前・実力・やり手といったニュアンスを持つ言葉で、単なる能力よりも「実際に物事をやってのける力」を表すことが多い表現です。
北上广依然相信爱情では、からかい半分に使われていましたが、シーンによって、褒め言葉にも、挑発する言葉にも受け取れるということで、ドラマではどんなシーンで、どんな表情で、どんな仕草と共に使われているのか、言葉以外の”ノンバーバル”な表現にも注目してみてみるとより理解が深まりそうです。
今後、中国ドラマを見るときに、ぜひ注目してみてくださいね!
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